幼稚園での「おけいこ」
かつて娘のおゆりが通っていた小規模保育園では、無料で英語あそびの時間を設けてくださっていました。
歌って踊って一言フレーズをやって…という感じだったのですが、本人はとても楽しんでいたようです。
その後に入園した幼稚園でも、いくつか有料の「おけいこ」が実施されていました。
好きなおけいこを選んで申し込みすることができ、14時の降園以降、それぞれの教室へ向かいます。
我が家の場合、英語のおけいこは私の判断で通わせることに決めたのですが、幸いなことに娘は私が提案したものをなんでも「やってみたい!」という方なので、うまいこと「本人がやりたくて始めた」ような流れでスタート(笑)
英語のおけいこに通ってほしかった理由。
「ネイティブの音を耳から脳に入れてほしい」
「外国人と接することに慣れてほしい」
この二つです。
正直なところ「英語力をつけさせたい!」という動機は、私にとってはかなり優先順位の低いものでした。
脳が出来上がるまでに「音」をたくさん聴かせたい
かつて英語の講師をしていた時、受け持っていた保護者さんの中にとてもきれいな英語の発音をなさる方が数名いらっしゃいました。
そのような方々にお会いしたとき、必ず私がする質問がありました。
すると、多くの方から「3歳前後」だという答えが返ってきました。
もちろん全員ではなく、中には5歳で英語を始めたという方もいましたし、お母さんが英語のホームティーチャーをしていた…という方もいましたからその環境はさまざまでしたが、私がお会いした中では「英語の発音がきれいな人はだいたい3歳前後に英語を聞き始めていた」という方が多かったのです。
一般的に子どもの脳は6歳ごろに大人の80%が出来上がると言われており、たとえばピアノなど楽器の「音」についても、5〜6歳までに始めると入りやすくなるとも言われます。
それまでの間にたくさんの「音」を聴く環境にあると、脳が忠実に吸収してくれるのです。
医学的・脳科学的な研究を行った結果ではありませんが、少なくとも私が受け持った生徒さんのエピソードでは、発音は英語の学習開始時期とある程度密接な関係があったと言えます。
ただし「低年齢から英語を習わなかったから習得しづらい」と言うものでもなく、6〜7歳以上になると理解力が追いついてきますので、子どもにとってはつまらない勉強の仕方かもしれませんが理屈で英文法を教えることは可能になってきます。
ふた昔前の学生は、中学校で初めて英語が教科になりましたよね。
それでも大学まで真面目に勉強していれば、英語で小論文が書ける人も出てきていたわけです。
我が家の場合
我が家では娘が赤ちゃんの頃からCDでもDVDでも、とにかく「音を聴かせる」ことを意識していました。
「意味がわからなくても大丈夫。日本語だってこれからこれから!」
そう考えていた私は毎日とはいかないものの、とにかくタイミングを見て歌を聞かせたり、単語を言って聞かせたり、音を吸収する時間を少しずつ設けることにしたのです。
すると、発音練習なんてしたこともなかった幼児が、ある日突然アウトプットし始めるのです。
そればかりか、その発音は耳で聴く発音通りで、親の私が毎回驚くくらいでした。
そのときの数々のエピソードはまたマンガでご覧くださいね☆
外国人と接して生まれる「多様性」
アメリカで生活していたとき、何より実感した「多様性」。
さまざまな人種がいて、さまざまな考え方がある。そして、そこでは自分は「外国人」でした。
髪や目の色、身長、体重、出身地、宗教や母国語…全てのバックグラウンドが人によって違います。
それは日本でも同じですが、多くの場合「日本人であること」や「母国語が日本語」であることは共通しています。
日本で生活していると外国の方と触れ合う環境が少ない場合がありますが、私は娘に「決して自分が普通だと思わないでほしい」と願っていました。
悲しいですが、子どもたちのあいだでも「考え方や肌の色が自分と違う」たったそれだけの理由で「あの子はヘンだ!」と、判断してしまう場合があります。そしてそのほとんどの場合は周りの大人の責任です。
私たちの教え方ひとつで子どもたちの受け止め方は180度変わります。
・肌や髪や目の色、考え方や言葉が違う人たちがいる
・人に優しくできる人もいれば、そうでない人もいる
・○○が得意な人もいれば、そうでない人もいる
・決して「自分が普通」だと思わないでほしい
4歳になっていなかった娘でも、このような説明できちんと理解していたようです。
「あの子は○○〜」ではなく「あの子は○○、私は私」でいてくれるよう、夫婦揃って説明したものです。
そういった「多様性」がますます重要になっていくこれからの時代に対応すべく、外国人の先生のもと、英語のおけいこに通わせ始めたことは、とてもよかったと思っています。
現在の「おゆり」
現在小学生になったおゆりは、とてもキレイに英語の発音をアウトプットできるようになったと感じています。
先日、TVで放送していた映画「Back to the Future(バック・トゥ・ザ・フューチャー)」を一緒に視聴しました。
おゆりもこの映画が大好きで何度か一緒に観たことがあるのですが、タイトルが少し長く、覚えづらいようです。
そのためゆっくりと何度か言って聞かせるのですが、「フューチャー」の部分なんてまさにネイティブ発音に近くて、可愛すぎて夫婦そろって笑ってしまいます(笑)
我が家の場合は本当に「ゆる〜く」音を中心にインプットさせてきたので、ペラペラと話す段階にはいってません。そして英語の早期教育にありがちな「日本語が不自由になるのでは?」という心配も全くなく、むしろ口は達者な方で(笑)
私の発音をマネ、スポンジボブの発音をマネ、音を楽しみながら「なんと言っているか」中身を楽しんでいます。
ちなみに私の話しかける英語フレーズはかなり高確率で理解していますし、外国人の先生にも積極的に話をしていると聞いています。
最初は文法より「音」!
そしてそれを親子で一緒に楽しむこと!
とは言え!!せっかく英語レッスンに通っているなら英語も少しは身についてほしいのが親というもの。
「今日はレッスンでどんなことをしたの?」なんてことをたま〜に聞くのですが…
マンガの通り、当時はだいたい決まって「わかんない!」とニコニコ答えていたので母は少し物足りない気持ちをかかえておりました^^;
記憶力に限界のある年少(3〜4歳児)には【今日のできごとを思い出して話す】ことがまだ難しいのだそうです。
あまり毎日質問するとかえってプレッシャーになると聞いたことがあるので、温かい目で見守ることに。
そう思うことにしていましたが、当時は英語の先生の名前を覚えたり忘れたり、何かのゲームをやったということを一生懸命思い出して答えようとしてくれている姿勢は感じられたので、微笑ましかったです。
今ではもちろん先生の名前をしっかり覚えており、先生のことは大好きです。
レッスンも楽しそうに通っていますし、英語力も少しずつ進歩しています!(たぶん)
……気になるのは、カナダ出身の先生が毎回カナダからレッスンをしに通っていると思い込んでいるところ…
そのへんの理屈はいつになったら理解するのだ?????