過去の私…
できれば避けたい「あなたって○○ね!!」
幼児教室で講師をしていた時に学んだこと。
結果を出した子どもをほめるとき「あなたって天才!」というほめ方はよくないといいます。
一見やる気が出そうなこの言葉のいったい何がいけないのでしょうか?
「天才=生まれ持った才能」
天才というのは読んで字の如く「天性の才能、生まれつき備わった優れた才能」のこと。
一般の人より突出した能力の持ち主や、若くして高い能力により成功した人などに向けられる言葉ですね。
確かに、もし自分の子どもが3歳で因数分解をマスターしたら「うちの子、天才!」と言いたくなります。
この「天才!」というほめ方は、当然子どもの気分を高め、自信もつけることができる言葉です。
しかし、本当の意味での「天才」は、残念ですがほんの一握りに過ぎません。
一般的な教育レベルの子どもでは難しくても、きっと上の例は「訓練すれば、あり得るケース」でしょう。
お受験を目指すご家庭のお子さんなら、このくらいできても何ら不思議はありません。
ただし、ここで「あなたって天才ね!」とほめられた子どもは
それはそれは喜びます!
自信もつきます!
もっともっと勉強したくなります!!
…でも、その自信のつき方には少々問題があるのです。
天才とは「生まれつき備わった優れた才能=努力しなくても備わった能力」であり、自分がそう(天才)であると過信した子どもはそのうち努力することをやめてしまいます。
そして努力を怠った結果、ある時とつぜん挫折してしまうと…
その現実に気づいてしまうのです。
「自分は天才じゃなかった」
自分が天才じゃなかったことに気づいた子ども。
天才じゃないからそれ以上進歩しないし、努力することもやめてしまう。
その結果、周りに差がついたことを認識し「自己肯定感」は失われます。
そもそも努力なんてしてこなかったのに、「これ以上やってもムダ」と決めつけてやる気を失ってしまいます。
最初は確かに得意だったアレも。
最初はとってもたのしかったコレも。
どうしてこんなことになってしまったのか?
では、どうすればよかったのでしょう?
結果は二の次!「○○したこと」をほめてあげて!
子どもが95点のテストを持って帰ってきたら、あなたはどのようにほめますか?
点数をほめますか?
いえ、コレを読んでいただいた日からは、ぜひ「頑張ったかどうか」をほめてあげてください。
「努力したのか?頑張ったのか?」を質問し、「Yes」ならその努力をほめてあげましょう。
これが65点のテストでも同じです。
やはり最初は「頑張ったかどうか」を聞いてあげてください。
「Yes」ならその努力をほめ、
「No」なら「じゃあ、次はがんばってね。むずかしければ協力するから」
と、励ましてみましょう。
このやりとりを経て初めて65点という結果に目を向け、何が原因だったのかを親子で突き止めます。
学習方法なのか、学校生活に困っていることがあったのか、家庭での心配事か…
結果にこだわらずに努力に目を向ければ、子どもの信頼も得られるはずですよ。
まとめ
テストや習い事、結果が出るものは「努力」「プロセス」をほめる!
結果にすぐ目を向けない!
その代わり、誰が見ても結果に満足できるもの(テストが100点だった!大会で金賞をとった!など)は思う存分結果をほめましょう!!
パパやママにほめられた記憶は、きっと一生の宝物になるはずですよ!!